絵でわかる日本語

日本語文法・自動詞他動詞・口語形・間違えやすい日本語・擬音語・擬態語などを「絵」で説明します。日本語を勉強している人のためのブログです😊

カテゴリ:日本語文法 > 「使役形」シリーズ

blog使役形(放置)


【接続】
動詞I[ない形]+せる
動詞Ⅱ[ない形]+させる
する→させる
来る→来させる


【意味】
〜を放置(ほうち)して、〜の状態(じょうたい)にする


【例文】 
①ケーキを腐(くさ)らせる

②パンにカビを生(は)えさせてしまった

③バケツの水(みず)をあふれさせる

④冷蔵庫(れいぞうこ)でプリンを固(かた)まらせる

⑤ジュースを凍(こお)らせて飲むとおいしいよ〜


【説明】
「〜せる・〜させる」は動詞(どうし)の使役形(しえきけい)で【放置(ほうち)】の意味(いみ)を表(あらわ)します。「AをBさせる」の形(かたち)で、「Aをそのままにしておいて、Bの状態(じょうたい)にする」と言(い)いたい時(とき)に使(つか)います。 

[例] 
①ケーキを腐らせる
【A】ケーキ
【B】腐る
→ケーキを冷蔵庫に入れずそのままにしておいたら腐った
*[自責]でもOK

②パンにカビを生えさせてしまった
【A】パン
【B】カビが生える
→パンを放置して、カビが生えた状態にしてしまった
*[自責]でもOK

③バケツの水をあふれさせる
【A】水
【B】あふれる
→水を出したままにしたら、あふれた
*[自責]でもOK

④冷蔵庫でプリンを固まらせる
【A】プリン
【B】固まる
→プリンを冷蔵庫に入れたままにしておくと固まる

⑤ジュースを凍らせて飲むとおいしいよ〜
【A】ジュース
【B】凍る
→冷凍庫に入れて凍った状態のジュースはおいしいよ


使役形にはたくさん意味がありますので、復習をしておきましょう😊

【使役形シリーズ】








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blog使役形(原因)
【接続】
動詞I[ない形]+せる
動詞Ⅱ[ない形]+させる
する→させる
来る→来させる


【意味】
〜が原因(げんいん)で〜になる


【例文】
①地震(じしん)が彼女(かのじょ)にケガをさせた

②先生のおかげで、娘(むすめ)をN1に合格(ごうかく)させることができました



③大雪(おおゆき)が電車(でんしゃ)の到着(とうちゃく)を遅(おく)れさせた

④お金(かね)の貸(か)し借(か)りが、あの2人の関係(かんけい)を悪(わる)くさせた
*「貸し借り」とは、お金を貸したり借りたりすることです




【説明】
「〜せる・〜させる」は「〜が原因(げんいん)で〜になる」という意味(いみ)で、使役形(しえきけい)の【原因】を表(あらわ)す用法(ようほう)です。「AがBにCさせる」「AがBをCさせる」の形(かたち)で使(つか)われ、「Aが原因で、Cが起(お)こる」と言いたい時に使います。「A」には【原因】、「C」には【結果(けっか)】が入ります。

[例]
①地震が彼女にケガをさせた
【A】地震
【B】彼女
【C】ケガをする
→地震が原因で、彼女がケガをした

②先生のおかげで、娘をN1に合格させることができました
【A】先生
【B】娘
【C】N1に合格する
→先生のおかげで、娘がN1に合格した

③大雪が電車の到着を遅れさせた
【A】大雪
【B】電車の到着
【C】遅れる
→大雪が原因で、電車の到着が遅れた

④お金の貸し借りが、あの2人の関係を悪くさせた
【A】お金の貸し借り
【B】あの2人
【C】関係を悪くする
→お金の貸し借りが原因で、あの2人の関係が悪くなった


【原因】を表す「〜せる・〜させる」は、他(ほか)の使役形の用法よりもかたい言い方です。【原因】を表す使役形には【感情の原因】を表すものもありますので、一緒(いっしょ)に覚(おぼ)えておきましょう😊

【使役形シリーズ】








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blog使役形(手伝う)
【接続】
動詞I[ない形]+せる
動詞Ⅱ[ない形]+させる
する→させる
来る→来させる


【意味】
〜に〜をしてあげる
〜が〜するのを手伝(てつだ)ってあげる



【例文】
①赤(あか)ちゃんにミルクを飲ませる

②子供(こども)にごはんを食べさせる 

③妹(いもうと)をイスに座(すわ)らせる

④子供にりんごをとらせる

⑤娘(むすめ)にスプーンを持(も)たせる

⑥妹(いもうと)に靴(くつ)をはかせる

⑦病気(びょうき)のお母さんにごはんを食べさせてあげる


【説明】
「AはBにCさせる」は動詞(どうし)の使役形(しえきけい)で「AはBがCするのを手伝(てつだ)う」「AはBにCてあげる」という意味(いみ)で使(つか)われます。「B」には[赤ちゃん・子供・病気の人]などが入(はい)り、自分(じぶん)ではCすることができない「B」の手伝いをしてあげると言いたい時に使用(しよう)します。使われる動詞や場面(ばめん)はほとんど決(き)まっていますので例文(れいぶん)を暗記(あんき)しておくといいと思います😉

[例]
①赤ちゃんにミルクを飲ませる
【A】お母さん
【B】赤ちゃん
【C】ミルクを飲む
→赤ちゃんは自分でミルクが飲めないので、お母さんが飲むのを手伝う

②子供にごはんを食べさせる 
【A】お母さん
【B】子供
【C】ごはんを食べる
→子供は自分でごはんを食べられないので、お母さんが食べるのを手伝う

③妹(いもうと)をイスに座(すわ)らせる
【A】私
【B】妹
【C】イスに座る
→妹は自分でイスに座れないので、座るのを手伝ってあげる

④子供にりんごをとらせる
【A】お母さん
【B】子供
【C】りんごをとる
→子供は自分ではりんごがとれないので、取るのを手伝ってあげる

⑤娘にスプーンを持たせる
【A】お母さん
【B】娘
【C】スプーンを持つ
→娘はスプーンの持ち方を知らないので、お母さんが持ち方を教えてあげる

⑥妹に靴をはかせる
【A】私
【B】妹
【C】靴をはく
→妹は自分では靴がはけないので、私が手伝ってあげる

⑦病気のお母さんにごはんを食べさせてあげる
【A】私
【B】お母さん
【C】ごはんを食べる
→お母さんは病気で自分ではごはんが食べられないので、食べるのを手伝う


この用法(ようほう)は勉強する機会(きかい)があまりありませんが、使役形の用法の1つとして覚(おぼ)えておきましょう😊

【使役形シリーズ】








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blog使役形(自責)

【接続】
動詞I[ない形]+せる
動詞Ⅱ[ない形]+させる
する→させる
来る→来させる


【意味】
(〜するつもりはなかったが)〜が〜しなければいけない状況にしてしまった
(〜するつもりはなかったが)〜が〜という状況になってしまった


【例文】 
①財布(さいふ)を忘(わす)れて、友達(ともだち)にお金(かね)を払(はら)わせてしまった


②電車(でんしゃ)が遅(おく)れて、彼氏(かれし)を待(ま)たせてしまった

③水(みず)をあげるのを忘れて、花を枯(か)れせてしまった

④事故(じこ)でペットを死(し)なせてしまった 

⑤私の不注意(ふちゅうい)で、子供(こども)にケガをさせてしまった


【説明】
「〜せる・〜させる」は動詞(どうし)の使役形(しえきけい)で「自分(じぶん)が悪(わる)かった」「自分のせいで〜した」というように【責任(せきにん)】の気持(きも)ちを表(あらわ)します。ほとんどの場合(ばあい)「AはBにCさせてしまった」「AはBをCさせてしまった」の形(かたち)が使われ、「〜する意志(いし)はなかったが、Aの不注意(ふちゅうい)でBがCする状況(じょうきょう)になってしまった」[予想外(よそうがい)の〜で、BがCする状況になってしまった]という意味(いみ)になります。「BがCという状況になってしまったのは、Aの責任だ」と言いたい時に使われる用法(ようほう)です。多(おお)くの場合は後悔(こうかい)する気持(きも)ちを表します。

[例]
①財布を忘れて、友達にお金を払わせてしまった
【A】私
【B】友達
【C】お金を払う
→不注意で財布を忘れ、友達がお金を払う状況になってしまった

②電車が遅れて、彼氏を待たせてしまった
【A】私
【B】彼氏
【C】待つ
→電車が遅れて、彼氏が待つという状況になってしまった
*電車が遅れたのは自分のせいではないが、彼氏を待たせたのは自分の責任だと思っている


③水をあげるのを忘れて、花を枯れせてしまった
【A】私
【B】花
【C】枯れる
→私の不注意で、花が枯れるという状況になってしまった

④事故でペットを死なせてしまった 
【A】私
【B】ペット
【C】死ぬ
→私の不注意で事故が起こり、ペットが死ぬという状況になってしまった
*ペットが死んだのは、自分の責任だと思っている

⑤私の不注意で、子供にケガをさせてしまった
【A】私
【B】子供
【C】ケガをする
→私の不注意で、子供がケガをするという状況になってしまった


ちなみに、日常会話(にちじょうかいわ)でよく使われる「お待たせしました」「お待たせいたしました」はこの用法(ようほう)です😊「使役形」にはたくさん用法がありますので、復習をしておきましょう😀


【使役形シリーズ】








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blog使役形(感情)
【接続】
動詞I[ない形]+せる
動詞Ⅱ[ない形]+させる
する→させる
来る→来させる


【意味】
〜が原因(げんいん)で、相手(あいて)に〜という感情(かんじょう)が発生(はっせい)する


【例文】
①100点(てん)を取(と)って、お母さんを驚(おどろ)かせる


②変顔(へんがお)で、友達(ともだち)を笑(わら)わせる


③プレゼントをあげて、彼女を喜(よろこ)ばせる

④お皿(さら)を割(わ)って、お母さんを怒(おこ)らせた


⑤おもちゃを壊(こわ)して、弟を泣(な)かせる 


⑥娘(むすめ)はお母さんを心配(しんぱい)させた 

⑦妹は一晩中(ひとばんじゅう)泣き通(とお)して、お母さんを困(こま)らせた


⑧A:デートをドタキャンしたら彼女が泣いちゃったんだ…
 B:彼女のことを悲(かな)しませたらだめだよ!




【説明】
「〜せる・〜させる」は動詞(どうし)の使役形(しえきけい)で【感情(かんじょう)の原因(げんいん)】を表(あらわ)します。「AはBをCさせる」の形(かたち)で使われ、「Aが原因になって、BがCする」という意味になります。「C」には感情を表す動詞が入ります。 

[例]
①100点を取って、お母さんを驚かせる
【A】100点
【B】お母さん
【C】驚く
→100点を取ったので、お母さんが驚いた

②変顔で、友達を笑わせる
【A】変顔
【B】友達
【C】笑う
→変顔をしたので、友達が笑った

③プレゼントをあげて、彼女を喜ばせる
【A】プレゼントをあげる
【B】彼女
【C】喜ぶ
→プレゼントをあげたので、彼女が喜んだ

④お皿を割って、お母さんを怒らせた
【A】お皿を割る
【B】お母さん
【C】怒る
→お皿を割ったので、お母さんが怒った

⑤兄はおもちゃを壊して、弟を泣かせる 
【A】兄がおもちゃを壊す
【B】弟
→兄がおもちゃを壊したので、弟がないた

⑥娘はお母さんを心配させた 
【A】娘
【B】お母さん
→娘の事で、お母さんが心配した

⑦妹は一晩中泣き通して、お母さんを困らせた
【A】妹が一晩中泣き通した
【B】お母さん
→妹が一晩中泣き通したので、お母さんは困った

⑧A:デートをドタキャンしたら彼女が泣いたんだ…
 B:彼女のことを悲しませたらだめだよ!
【A】デートをドタキャンしたこと
【B】彼女
→彼氏がドタキャンしたので、彼女が悲しんだ


【使役形】には、たくさんの用法(ようほう)がありますので復習をしておきましょう😀

【使役形シリーズ】








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blog使役②
【接続】
動詞I[ない形]+せる
動詞Ⅱ[ない形]+させる
する→させる
来る→来させる


【意味】
相手(あいて)に許可(きょか)する
そのままにしておく



【例文】
①娘(むすめ)をアメリカに留学(りゅうがく)させる

②子供(こども)にクッキーを食べさせる

③友達にスマホを使わせる

④1日1時間だけゲームをさせる

⑤妻(つま):あの子、大学をやめたいって言ってるの
 夫(おっと):じゃあ、やめさせればいいと思うよ


⑥娘に好きなケーキを買わせた

⑦A:山田(やまだ)くんが文句(もんく)を言っているよ…
 B:言わせておけばいいよ 


⑧社員(しゃいん):店長、今日は頭(あたま)が痛(いた)いので帰(かえ)らせてください
 店長(てんちょう):いいよ。お大事(だいじ)にね 


⑨疲(つか)れているみたいだったので、そのまま眠(ねむ)らせておいた



【説明】
「〜せる・〜させる」は動詞(どうし)の使役形(しえきけい)で【許可(きょか)・放任(ほうにん)】を表(あらわ)します。相手(あいて)がすることを許可したり、相手がしていることをそのままの状態(じょうたい)にしている時に使います。【放任】を表す場合(ばあい)は「〜させておく」という形(かたち)がよく使われます。

[例]
①娘をアメリカに留学させる
→留学することを【許可】

②子供にクッキーを食べさせる
→クッキーを食べることを【許可】

③友達にスマホを使わせる
→自分(じぶん)のスマホを使うことを【許可】

④1日1時間だけゲームをさせる
→1時間だけゲームをすることを【許可】

⑤妻:あの子、大学をやめたいって言ってるの
 夫:じゃあ、やめさせればいいと思うよ
→大学をやめることを【許可】

⑥娘に好きなケーキを買わせた
→好きなケーキを買うことを【許可・放任】

⑦A:山田くんが文句を言っているよ…
 B:言わせておけばいいよ 
→山田くんが文句を言っていることを【放任】

⑧社員:店長、今日は頭が痛いので帰らせてください
→帰ることを許可してください【許可】

⑨疲れているみたいだったので、そのまま眠らせておいた
→寝ている状態のままにしておく【放任】


【使役形】にはたくさん意味がありますので、復習をしておきましょう😊

【使役形シリーズ】








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blog使役形(強制)
【接続】
動詞I[ない形]+せる
動詞Ⅱ[ない形]+させる
する→させる
来る→来させる


【意味】
相手(あいて)に強制(きょうせい)する
相手に指示(しじ)する



【例文】
①お母さんは子供(こども)に野菜(やさい)を食べさせる

②先生は山田(やまだ)くんに例文(れいぶん)を読(よ)ませた

③上司(じょうし)は部下(ぶか)にお酒(さけ)を飲ませた

④お母さんは娘(むすめ)を買い物に行かせた

⑤お父さんは子供に宿題(しゅくだい)をさせる

⑥先生は彼女を立たせた

⑦姉(あね)は妹に部屋(へや)を掃除(そうじ)させた


【説明】
「〜せる・〜させる」は動詞(どうし)の使役形(しえきけい)で【強制(きょうせい)・指示(しじ)】を表します。相手に何かを強制したり、指示したりする場合に使われます。「親(おや)→子供」「先生→学生」「上司→部下」などのように、目上(めうえ)の人から目下(めした)の人に使われます。

[例]
①お母さんは子供に野菜を食べさせる
→子供は野菜を食べたくないが、お母さんが食べるように強制

②先生は山田くんに例文を読ませた
→先生は山田くんに例文を読むように指示

③上司は部下にお酒を飲ませた
→部下はお酒を飲みたくないが、上司は飲むように強制

④お母さんは娘を買い物に行かせた
→娘は買い物に行きたくないが、お母さんが行くように強制

⑤お父さんは子供に宿題をさせる
→子供は宿題をしたくないが、お父さんがするように強制

⑥先生は彼女を立たせた
→先生は彼女に立つように指示

⑦姉は妹に部屋を掃除させた
→妹は掃除したくないが、姉が掃除するように強制


【使役形】は初級文法ですが意味もたくさんあり、複雑(ふくざつ)です。会話(かいわ)でもよく使われますので、しっかりと復習をしておきましょう😊

【使役形シリーズ】








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