絵でわかる日本語

日本語文法・自動詞他動詞・口語形・間違えやすい日本語・擬音語・擬態語などを「絵」で説明します。日本語を勉強している人のためのブログです😊

カテゴリ:日本語文法 > 中級文法(N2〜N3)

blogかける①
【接続】
動詞[ます形]+かける
動詞[ます形]+かけの+名詞 


【意味】
〜している途中(とちゅう)
〜し始めたところ

【例文】 
①飲みかけのジュース
→飲んでいる途中のジュース(まだ飲み終わっていない)

②食べかけのアイス
→食べている途中のアイス(まだ食べ終わっていない)

③読みかけの
→読んでいる途中の本(まだ読み終わっていない)

④書きかけの作文(さくぶん)
→書いている途中の作文(まだ書き終わっていない) 

⑤飲みかけのジュースが置いてある
→飲んでいる途中のジュースが置いてある



【説明】
「〜かける」は「〜している途中」「〜し始めたところ」という意味で、【途中・開始の状態】を表します。上の例文のように意志動詞に使うと「〜している途中で〜がまだ終わっていない」という意味で使われます😀


【余裕がある人へ】
無意志動詞に使うと「〜という状態が始まってまだその状態になっていない」という意味になります😮

[例]
①あの花は枯(か)れかけているまだ完全(かんぜん)に枯れていないが、枯れ始めている

②あのリンゴは腐(くさ)りかけだまだ腐っていないが、腐り始めている

③あの電球(でんきゅう)は切れかけているまだ切れていないが、もうすぐ切れそう 


「〜かける・〜かけのN」には、「〜しそうになる」という意味もありますので復習をしておきましょう。


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blogにとって

【接続】
名詞[辞書形]+にとって
名詞[辞書形]+にとっての+名詞

【意味】
〜の立場(たちば)に立って言えば
〜の視点(してん)から言えば
〜の立場から見れば

【例文】
①私にとってうちの犬は家族です
→私の視点から言えば、うちの犬は家族です

②彼にとって、この文法は簡単(かんたん)すぎます
→彼の立場に立って言えば、この文法は簡単すぎます

③日本社会(しゃかい)にとって、少子化(しょうしか)は大きな問題だ
→日本社会という視点から見れば、少子化は大きな問題だ

【説明】
「〜にとって」は「〜の立場に立って言えば」という意味を表す文型です。主語(しゅご)には「人」や「団体(だんたい)・組織(そしき)」「グループ」がきて、「その立場で考えると〜だ」と言いたい時に使われます😊「〜にとっては」と「は」が入(はい)ると【強調(きょうちょう)】や【対比(たいひ)】の意味を表します😮

[例]
うちの犬は、私にとっては家族です(他の人にとってはどうかわからない)【強調】

うちの犬は、私にとっては家族ですが、父にとってはペットです【対比】

にとっては、この文法は簡単ですが、私にとっては難しいです 【対比】

【注意しましょう】
後ろに「賛成(さんせい)」「反対(はんたい)」などは使えませんので気をつけて下さい😨

❌旅行に行くのは、私にとって賛成です
⭕️私は、旅行に行くのに賛成です

【余裕のある人へ】
「〜にとって」の丁寧(ていねい)な言い方は「〜にとりまして」です。また、口語形は「〜にとっちゃ」です😊


「〜にとって」は似(に)ている文型がたくさんありますので、1つずつしっかりと区別して覚えておきましょう😉

【類似文型】





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blog一方で

【接続】
動詞・形容詞[普通形]+一方
名詞[辞書形]+の一方
名詞[辞書形]+である一方

【意味】
(対比)A は〜、反対にBは〜
    Aは〜、他の面では反対に(Aは)〜
(並行)Aは〜をしながら(Aは)


【例文】
①お母さんはいつも優(やさ)しい一方で、怒るとこわい
→お母さんはいつも優しいのと反対に、怒るとこわい

②お母さんは優しい一方で、お父さんはこわい
→お母さんは優しいのと反対に、お父さんはこわい

③彼女は学校に通う一方で、学費(がくひ)のためにアルバイトをしている
→彼女は学校に通いながら、学費のためにアルバイトをしている

【説明】
「〜一方」は対比(たいひ)・並行動作(へいこうどうさ)を表す文型です。対比の場合は同(おな)じ主語の場合、違(ちが)う主語の場合、両方使うことができます😊「〜一方で」の「で」は省略(しょうりゃく)できます。

[例]
お母さんはいつも優しい一方で、怒るとこわい
(優しい→お母さん こわい→お母さん)→同じ主語

お母さんは優しい一方で、お父さんはこわい
(優しい→お母さん こわい→お父さん)→違う主語

例文③は並行動作を表します。「AしながらBする」というように、「A」と並行して別(べつ)のこと「B」もしていると言いたい時に使います😀

また、「〜一方」には別の形(かたち)もありますので一緒(いっしょ)に覚えておきましょう😉

・一方ではA、他方(たほう)ではB
・A。一方B


似ている文型に「〜反面(はんめん)」がありますので、復習しておいてください😀(復習:〜反面

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blog次第
【接続】
動詞[ます形]+次第(しだい)

【意味】
〜たら、すぐ

【例文】
①修理(しゅうり)が終(お)わり次第(しだい)、連絡(れんらく)します
→修理が終わったらすぐに連絡します

②準備(じゅんび)ができ次第、出発(しゅっぱつ)しましょう
→準備ができたらすぐに出発しましょう 

③予定が決まり次第、お知らせしますね
→予定が決まったらすぐにお知らせしますね

【説明】
「A次第B」は「Aたら、すぐにB」という意味を表す文型です。「A」した後、すぐに「B」をするという意味ですね😊「B」には自然に起こることや過去のことは使えませんので気をつけましょう😨

[例]
❌日本に着き次第雨が降るだろう【「B」に自然に起こることはこない
❌卒業し次第日本へ留学した【「B」に過去はこない】 


「〜次第」は「〜たらすぐに」の丁寧(ていねい)な言い方だと覚えておきましょう。報告(ほうこく)や連絡(れんらく)などをする時によく使われますよ😀またテレビやニュースなどでよく聞くと思いますので、覚えておきましょう😉 

【関連文型】




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blogないことには

【接続】
動詞・形容詞[ない形]+ことには
名詞[ーでない]+ことには

【意味】
〜なければ〜ない

【例文】
①アルバイトをしないことには旅行に行けない
→アルバイトをしなければ旅行に行けない

②しっかり勉強しないことにはN1に合格できない
→しっかり勉強しなければN1に合格できない

③急がないことには授業(じゅぎょう)に間に合わない
→急がなければ授業に間に合わない

【説明】
「AないことにはB」は「AなければBない」という意味を表す文型です。「Aしなければ悪い結果になる」「AしなければBはできない」というように「A」しなければ「B」は成立(せいりつ)しないと言いたい時に使用する文型です😊「B」には必(かなら)ず否定的な判断(はんだん)がくると覚えておきましょう😉また、この文型とよく使う表現をいくつか覚えておくといいと思います。

[一緒によく使う表現]
〜ことには〜できない
〜ことには〜られない(可能形否定形)
〜ことには〜恐れがある(復習:〜恐れがある
〜ことには〜かねない

また「〜ないことには」は「〜なければ」「〜なくては」とチェンジすることもできます😀同じように「〜なければ」の口語形「〜なきゃ」(復習:〜なきゃ)、「〜なくては」の口語形「〜なくちゃ」(復習:〜なくちゃ)にもチェンジ可能です😀

[例]
アルバイトをしないことには旅行に行けない
アルバイトをしなければ旅行に行けない
アルバイトをしなくては旅行に行けない
アルバイトをしなきゃ旅行に行けない
アルバイトをしなくちゃ旅行に行けない


チェンジできる文型をセットで覚えておけるといいですね😉
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blog通り

【接続】
動詞[辞書形]+通り(とおり)
動詞[た形]+通り(とおり)
名詞[辞書形]+通り(どおり)
名詞[辞書形]+の通り(とおり)

【意味】
〜と同じように
〜そのまま 


【例文】
①天気予報(てんきよほう)通(どお)り、今日はとても暑(あつ)い
→天気予報(が伝えていたの)と同じように、今日はとても暑い

②思った通(とお)り、N1は難(むずか)しかった
→思っていたのと同じように、N1は難しかった

③予定(よてい)通(どお)り、来週(らいしゅう)から日本に出張(しゅっちょう)します
→予定と同じように、来週から日本に出張します

【説明】
「〜通り」は「〜と同じように」という意味を表す文型です。この文型を使用するときに気をつけなければいけないのは読み方です😮動詞の場合は全部「〜とおり」になり、「名詞+どおり」「名詞+のとおり」となります😉

[動詞の場合は「〜とおり」]
私が言うとおりに書いてください
私が言ったとおりに書いてください

[名詞+通りの場合は「〜どおり」]
天気予報どおり、今日は暑かった
予想どおり、N1は難しかった
予定どおり行(おこな)います

[名詞+の通りの場合は「〜とおり」]
天気予報のとおり、今日は暑かった
予想のとおり、N1は難しかった

よく使われる単語(たんご)は覚えておきましょう😀

[よく使われるもの]
予定通り・予定の通り
計画通り・計画の通り
命令通り・命令の通り
想像通り・想像の通り
希望通り・希望の通り
指示通り・指示の通り

【余裕がある人へ】
「文字通り」は慣用表現ですので覚えておきましょう。
「文字通り」→文字に書いているのと同じように・誇張(こちょう)せずそのまま

しっかりと覚えて会話で使ってみてくださいね😉 

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blogてばかりいる

【接続】
動詞[て形]+ばかりいる
動詞[て形]+ばかりだ

【意味】
何度(なんど)も〜する
いつも〜している


【例文】
①最近(さいきん)彼女は泣(な)いてばかりいる
→最近彼女はいつも泣いている

②お母さんは怒(おこ)ってばかりだ
→お母さんはいつも怒っている

③お父さんは休みの日は寝(ね)てばかりいる
→お父さんは休みの日はいつもている

【説明】
「〜てばかりいる」は「何度も〜する」「いつも〜している」というように、同じことを何度もする時や、いつも同じことをする時に使います😊「〜ばかり」は限定(げんてい)の「だけ」「のみ」に似ていますが、「〜てばかりいる」の「ばかり」は「だけ」や「のみ」にチェンジすることはできませんので気を付けてください😨

[例]
⭕️彼女は泣いてばかりいる
❌彼女は泣いてだけいる
❌彼女は泣いてのみいる

また、この文型は批判(ひはん)や非難(ひなん)など、マイナスの気持ちを込めて(復習:〜を込めて・〜を込めた)使われます。

[例]
彼女はいつも勉強している
【いい意味:いつも勉強していてえらいな〜😮】
【悪い意味:いつも勉強していてつまらない人だ😒】

彼女は勉強してばかりいる
【いい意味:なし
【悪い意味:いつも勉強していてつまらない人だ😒】


【補足説明】
「〜てばかりいる」「〜てばかりだ」以外(いがい)に「〜ばかり〜する・している」という形もあります😊

ジュースを飲んでばかりいる
ジュースを飲んでばかりだ
ジュースばかり飲んでいる

ゲームをしてばかりいる
ゲームをしてばかりだ
ゲームばかりする・ゲームばかりしている

上の3つの例文は同じ意味で使用されます😀


【余裕がある人へ】
「〜てばかりいる」は「ばかり」の口語形「ばっかり」「ばっか」にチェンジすることができます😉忘れてしまった人は復習しておいてください😀(復習:「口語形」〜ばっかり・〜ばっか

【「ばかり」シリーズ】
〜たばかり
〜てばかりいる・〜てばかりだ
〜てばかりはいられない・〜てばかりもいられない
〜と言わんばかりに・〜とばかりに
〜とばかり思っていた
〜とばかりは言えない
〜ばかり(数量詞+ばかり)
〜ばかりだ
〜ばかりだ(準備完了)
〜ばかりで
〜ばかりでなく〜も
〜ばかりに
〜ばかりの(比喩)
〜ばかりは
〜んばかり

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blog抜く

【接続】
動詞[ます形]+抜く

【意味】
すごく〜する
最後(さいご)までしっかり〜する


【例文】
考え抜いた結果、日本へ留学することに決めた
すごく考えて、日本へ留学することに決めた

②マラソン42.195キロを走り抜いた
→マラソン42.195キロを最後までしっかり走った

③ 彼は約束(やくそく)を守(まも)り抜いた
→彼は約束を最後までしっかり守った

【説明】
「〜抜く」は「すごく〜する」「最後まで〜する」という意味を表す文型です。例文①は「すごく〜する」、例文②③は「最後まで〜する」という意味で使います😊「すごく〜する」はほとんどの場合、決まった単語に使用されますのでいくつか覚えておきましょう😉

[「すごく〜する」の意味でよく使われる単語]
考え抜く
困(こま)り抜く
悩(なや)み抜く
悲しみ抜く 
知り抜く など

この文型は「大変なことを最後まで一生懸命(いっしょうけんめい)やった」「苦しかったが、最後までがんばった」と言いたい時に使うと覚えておくといいと思います😀

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blog上に

【接続】
動詞・形容詞[普通形]+上に
名詞[ーである]+上に

【意味】
〜し、それに〜
〜し、更(さら)に〜


【例文】
①ここの料理(りょうり)はおいしい上に安(やす)い
→ここの料理はおいしいし、それに安い

②彼女は優(やさ)しい上にかわいい
→彼女は優しいし、それにかわいい

③山田さんはごちそうしてくれた上にお土産(みやげ)もくれた
→山田さんはごちそうしてくれたし、更にお土産もくれた

【説明】
「〜上に」は「〜し、それに〜」という意味を表す文型です。この文型を使う時に注意しなければいけないことは「いいことにはいいこと」を、「悪(わる)いことには悪いこと」をプラスして言わなければいけないところです😮

[例]
⭕️ここの料理はおいしい上に安い【おいしい・安い→いいこと】
⭕️ここの料理はまずい上に高い【まずい→悪いこと 高い→悪いこと】
❌ここの料理はおいしい上に高い 【おいしい→いいこと 高い→悪いこと】

また「〜上に」の「に」は省略(しょうりゃく)することができます。

[例]
ここの料理はおいしい、安い
彼女は優しい、かわいい

「〜上」とつく文型はいくつかありますので区別(くべつ)して覚えておきましょう😀

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blogために

【接続】
動詞[た形・ている形]+ために
形容詞・名詞[普通形]+ために
*な形容詞:「ーなために」名詞:「ーのために」

【意味】
〜が原因(げんいん)で

【例文】
①大雪(おおゆき)のために旅行(りょこう)が中止(ちゅうし)になった
→大雪が原因で、りょこうが中止になった

②事故(じこ)があったために、遅刻(ちこく)してしまった
→事故があったのが原因で、遅刻してしまった

③昨日(きのう)はとても寒かったために、カゼをひいてしまった
→昨日はとても寒かったのが原因で、カゼをひいてしまった

【説明】
「〜ために」は原因・理由を表す文型で、「〜が原因で」という意味です。「〜ために」の「に」は省略(しょうりゃく)することができます😊

[例] 
大雪のため旅行が中止になった
事故があったため、遅刻してしまった

また「〜おかげで」(復習:〜おかげで)や「〜せいで」(復習:〜せいで)と同じように「〜ためか」という形があり、はっきりと原因・理由がわかっていない時に使います。「たぶん〜が原因で」という意味になります😮

大雪のために旅行が中止になった(原因は「大雪」とはっきりわかっている
大雪のためか旅行が中止になった(原因は「大雪」かどうかはっきりわからない

「〜ために」の後ろには【推測(すいそく)】【命令(めいれい)】【依頼(いらい)】【意志(いし)】などは使えませんので注意しましょう😨

[例]
❌大雪のために、旅行は中止でしょう
❌大雪のために、コートを着なさい
❌大雪のために、学校を休んでもいいですか?
❌大雪のために、旅行に行くのはやめよう

「〜ために・〜ためか」はかたい言い方ですので、会話では「〜ので」や「〜から」を使うのが一般的(いっぱんてき)です😉

「〜ために」には【目的(もくてき)】を表すものもありますので、復習(ふくしゅう)しておきましょう。


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